後ろ向き
後、数日で
裕太に逢えなくなって4年になります。
冬季オリンピックの年だったので
今年は今までとは比べものにならないくらい
心がざわついています。
苦しいのです。
辛いのです。
4年経つのに
寂しくて仕方ないのです。
20歳で離婚してから
ずっと支えだったはずの息子が死んでしまっても
人間って生きていけるんだ。
って、思う自分がいます。
いつまでも前向きになんて生きていけない。
今だって前なんて向いていない。
前なんて向かなくたって
人間って死なない。
後ろをずっと見ながら、
後悔ばかりで、4年生きたし。
これからだって、
裕太がいた頃を思いながらだって
生きていける。
居なかった事にはできないし、
居なかった事になんてする気もないし。
私はずっと、
後ろを向きながら
生きる。
…
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